こんな疑問を解決!
- 株の投資スタイルはどんな種類があるの?
- 各投資スタイルのメリット・デメリットは?
- 自分に合ったおすすめのスタイルは?
これから株式投資を始める方は、まずは自分の生活や投資目的に合った投資スタイルを見つける必要があります。
投資スタイルは、1回の取引にかかる時間に応じて「スキャルピング」「デイトレード」「スイングトレード」「長期運用」の4種類に大きく分けられます。
自分に合わないスタイルを選んでしまうと、それだけで株で失敗する可能性が高まるので、慎重に選んでいきましょう。

鈴木 拓也
- 公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
- 東京工業大学大学院修士課程修了(工学修士)
- 株式会社三井住友銀行に就職(2012年)、新宿西口法人営業部を経て、本店・市場営業部門に異動。為替ディーラー業務を担当し、香港支店に2年半勤務
- 株式会社フィンテラス代表取締役(2018年~)
Contents
株の投資スタイル4つの種類
株式投資には1回の取引にかかる時間に応じて、以下の4つの投資スタイルに分けられます。
テクニカル分析を使ってチャートだけを見て取引するのが「スキャルピング」や「デイトレード」です。
一方、チャートに加えて、主に個別企業のファンダメンタルズを分析して投資するのが「スイングトレード」「長期投資」です。
トレードスタイル | トレード時間の目安 | 向いている人 | 必要な手法 |
スキャルピング | 数分~数時間 | 専業投資家 | テクニカル分析 |
デイトレード | 数時間~1日 | 専業投資家 | テクニカル分析 |
スイングトレード | 数日~数週間(数カ月) | 専業・兼業投資家 | テクニカル分析 ファンダメンタルズ分析 |
長期運用 | 数カ月~ | 専業・兼業投資家 | テクニカル分析 ファンダメンタルズ分析 |
まずは、それぞれの特徴を理解していきましょう。
スキャルピング
スキャルピングとは、1日で取引を完結させるデイトレードよりも更に短期間で取引を繰り返すスタイルです。
値動きが激しい株を狙って、ファンダメンタルズを無視して短期間で急騰する株などへ仕掛けます。
株価は買いたい人と売りたい人のバランスで決まりますので、買いたい人が殺到する人気株であれば、短期的に急激に上昇する時があります。その場面を狙うのです。
デイトレードと同じでその日の内に売買を完結させるスタイルなので、引け後の悪材料に影響を受けることはありません。
スキャルピングは技術に加え、精神力が求められますが、トレーダーの中には元手800万円から30億円以上に増やした方(松井証券インタービュー・テスタ氏)もいます。
ただし、高度なトレード技術が求められる他、手数料もかさむなどデメリットもあります。
スキャルピングのメリット
- 短期間で資産急増が可能
- 引け後の悪材料に左右されない
スキャルピングのデメリット
- 高度なトレード技術が必要
- 忙しい会社員には向かない
- 売買手数料がふくらむ
スキャルピングでのおすすめ証券会社
スキャルピングをメインで考えられるのであれば、定額制手数料の観点から、以下の証券会社がおすすめです。
デイトレード
デイトレードとは、スキャルピングよりも長期のトレードですが、1日の引け(取引終了の15時)までに取引を完結させるスタイルです。
日中、ずっと相場を監視する必要があるので、基本的に専業投資家に向いています。
また、翌日に建玉を持ち越さないので、引け後に発生したイベントや海外時間のニュースの影響を回避できるメリットがあります。
デイトレードも、チャートを使ったテクニカル分析が中心になります。
デイトレードのメリット
- 短期間で資産急増が可能
- 引け後の悪材料に左右されない
デイトレードのデメリット
- 高度なトレード技術が必要
- 忙しい会社員には向かない
デイトレードでのおすすめ証券会社
デイトレードをメインで考えられるのであれば、売買単位とポイント還元の観点から、以下の証券会社がおすすめです。
スイングトレード
スイングトレードは数日から数週間で取引を完結させるスタイルです。
1日中相場を見ている必要がないので、忙しい会社員や主婦にも向いています。
テクニカル分析の他、各企業のファンダメンタルズも分析し、自分が買った後に他の投資家が追随して、株価が値上がりしそうな銘柄を狙います。
購入する前に、事前にどこまで値上がりしたら利益確定するか、逆にどこまで値下がりしたら損切りするのかを決めておくことが大事です。
スイングトレードのメリット
- 忙しい会社員でも取り組み可能
- 中期のトレンドを狙うことができる
スイングトレードのデメリット
- 新たな材料の影響を受ける
- 資金効率が悪い
スイングトレードでのおすすめ証券会社
スイングトレードをメインで考えられるのであれば、安い手数料の観点から、以下の証券会社がおすすめです。
長期運用
長期運用は数カ月以上の期間で運用するスタイルで、株式投資の王道とも言えるものです。
こちらも1日中相場を監視している必要はないので、1度株を買ったら後はほったらかしで運用でき、忙しい会社員にも向いています。
銘柄を探すときは、個別企業のファンダメンタルズを分析し、今度業績が急拡大しそうな企業や割安に放置されている企業を狙います。
スキャルピングやデイトレードよりも一見すると地味ですが、中小型株の中には短期間(数カ月~1年)で2倍、3倍、中には10倍になる「テンバガー」と呼ばれる会社もあるので、それらの銘柄を発掘できれば大きなリターンが期待できます。
長期運用のメリット
- 忙しい会社員でも取り組み可能
- 2倍、3倍、中には10倍になる株を狙える
長期運用のデメリット
- 結果が出るまでに時間がかかる
- 有望な株を選ぶ目利きの技術が必要
記事:株で儲かる銘柄の選び方・探し方の方法3つを元銀行員が解説
長期運用でのおすすめ証券会社
長期運用をメインで考えられるのであれば、長期運用の観点から、以下の証券会社がおすすめです。
自分に合った投資スタイルの見つけ方
これから株式投資を始める方は、まずは自分が1日の中でどれくらいの時間を株に避けるのかを考えましょう。
日中、株式市場が動いている時に3~5時間くらい時間を取れるならば、全ての投資スタイルを行うことができます。
一方、昼間は仕事で忙しい方は、「スイングトレード」か「長期運用」がいいでしょう。
私個人的には、株式投資の醍醐味はいかに今後成長する企業を見つけ、その企業に投資をして自分(資産)と企業が一緒になって発展していくことだと思うので、長期運用がおすすめです。
トレード スタイル |
トレード時間の目安 | 向いている人 | 必要な手法 | おすすめ 証券会社 |
スキャルピング | 数分~数時間 | 専業投資家 | テクニカル分析 | 松井証券![]() |
デイトレード | 数時間~1日 | 専業投資家 | テクニカル分析 | 松井証券![]() |
スイングトレード | 数日~数週間・数カ月 | 専業・兼業投資家 | テクニカル分析 ファンダメンタルズ分析 |
SBI証券![]() |
長期運用 | 数カ月~ | 専業・兼業投資家 | テクニカル分析 ファンダメンタルズ分析 |
楽天証券![]() |
まとめ
株式の投資スタイルは、投資時間によって以下の4つがあります。
投資スタイル
- スキャルピング
- デイトレード
- スイングトレード
- 長期運用
短期であればあるほどチャートを使ったテクニカル分析が大事になりますし、長期であればあるほど各企業のファンダメンタルズ分析が大切になります。
株式投資を更に学びたい方は、以下の記事シリーズをご覧ください。







